近すぎて、遠すぎて。

海斗Side



れおんにばれた。

伊保と付き合ってること。


れおんが走って俺の前に来た。



「どういうこと?伊保と付き合ってるって。」



知ってた。れおんに知られてること。
伊保から聞いたから。



「ごめん。言えなかった。」



申し訳ない気持ちからか、俯いてしまう。



「俺は伊保に彼氏がいてもいい。絶対振り向かせてやろうって思えるから。教えてほしかっただけ。」



「ごめん…。」



「俺、ずっと心と付き合ってるって思ってた。」



言葉が出ない。



「海斗見てると、心のこと好きなんだろなって。」



なにも言わない俺に、れおんは続ける。



「違う?なんで伊保と付き合ってんの?こんなこと聞くのおかしいか。…でも、好きで付き合ってる感じしねぇの。」



お見通し、ってか。

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