近すぎて、遠すぎて。


「裕…お前っ…」



クールな顔して意外な行動ばっかりする。



「こうでもしないと頭上げないと思ってさ」



「せこいまねすんなよ…!」



沈黙がただよう。



「俺は心が好きだ。絶対にこの気持ちは負けねえ自信はある。裕にもだれにも譲らない。」



沈黙を破ったのは海斗。



「俺は…ほんとに付き合う気もないし、伝える気もない。気持ちに踏ん切りがつくまではこの気持ちもっていたい。」



本気の本音。



「俺はこんなことで俺らの関係は崩れないって思ってる。無視するならしてもいい。でも俺は裕から離れねえよ?」



最後は笑った海斗が冗談ながらに言った。



「俺のセリフだよ。」

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