恋順
「まぁまぁ。てか話してる場合じゃないって!!」
と杏名は急かす。
私は口にパンをくわえ、玄関を出た。
「大丈夫かしら…あの子。」
私が出た後、お母さんは呟いた。
「大丈夫よ、唯那ちゃんだもの。」
「そうかしら…。あら、美沙子さん!!いつの間に?」
「ひどいわねっずっといたわよ?」
美沙子さんとは、杏名のママ。
あたしのお母さんの名前は―
「唯子さん、お茶してからいかない?」
唯子っていう。
そんなことは
どうでもいいんだけどね。