きら星の短編集

「すごい数……」




そこにはたくさんの女の子がいて、顧問の先生が整理するのに困っているくらいだった。




「こんなにいたら、もうマネージャーなんか決まっちゃってるよね。ねぇ、せめて塚田くん見て帰ろうよ。」




「あ……うん。」




私は言われるがまま、彼を見に行った。




「塚田!最後くらいきちっと捕れ!」




「はい!すみません!」




……一瞬で心を奪われた。身長は190cm近くあって、野球部らしい坊主。




でも今まで見てきた男子の中で、誰よりも爽やかでカッコよかった。




「塚田くん。ピッチャーで、1年生期待の星なんだって。」





……それから、私は塚田くんの様子を眺めるのが習慣になった。


< 33 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop