～王子様に逢いたくて～

叶夜Sied

昨日の少女が気になって今野に頼んで調べてもらった


しかし、少女はとても悲しそうに泣きながら眠っていた…………


ふと、少女の腕に目をやると痛々しいアザがあらわになっていた…………


「なんだよ…………これ」


腕以外にも足にもアザがたくさんあった


どうやったらこんなにアザなんかできんだよ！

格闘技でもやってるんだろうか？いや、こんなに細いのにできるわけがない…………


ちゃんと食べているんだろうか？痩せすぎだ………


「………や………」


……………ん？



「…………お…願いだから…………嫌！！」



「おい！」


「いや……！！来ないで！！！………い………や…！！！！！！！！」


「おい！おい！！」


一体この子は何を抱え込んでいるんだ？


「…夢？」


「大丈夫？すごくうなされていたみたいだけど？…て、言うかなんで身体中にアザがあんの？」


「えっ！！！！なんで知ってるの？」


どうやら見られたくなかったらしい………


俺は無性に腹が立った………やっと見つけたお姫様は傷だらけで何かに怯えている……

許さねぇー。こんなことしている奴の気がしれない………