お嬢様の秘密
-葵side-


寝れたな。


慣れないパーティーで疲れたんだろう。


ゆっくり寝てほしい。


流石にとなりで寝たままはヤバイだろ....。


当たってるし....。


俺にいつの間にか巻きついていたユリの細すぎる腕と格闘し、やっとほどいた。


俺は近くのソファーに移動し寝ようとしたとき。


「葵....助けて!!」


は?


ユリ??


俺はユリに近づいた。


予想通り目から涙が出ていた。


「かなり焦った....。寝言かよ....。」


余裕ねぇな、とポツっと一言漏らしてユリの目に手を持っていき涙を拭ってやった。


背中をゆっくり撫でるとまた安心したような顔をして眠り始めた。


良かった。


絶対コイツ溜めこむタイプだな...。


何となくそう感じる。


「葵…....ありがとう。」


え?


はぁ....寝言か。


普通に起きて言って欲しかった。


そういえばおそらく最近真理亜が動き始めたな....。


アイツ恐らくユリみたいなタイプは消したくなるだろう。


俺が絶対守る。


他の女じゃ絶対ならないな。


俺依存し始めたか?


いやこの学園は何があるか分からない。


過去に何人も事件に巻き込まれ、事件を起こし....。


シルバー様が権力を駆使して広めないようにしてあるけどな。


しょうがねぇ。


ユリの横で寝るか....。


-葵side end-
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