お嬢様の秘密
-シルバーside-


私は真理亜の部屋に来た。


真理亜の部屋は知られていないから、真理亜が別の部屋にいるときに立ち寄ってみた。


もちろんひとりで。


私は執事とともに行動することは少ないのよね。


だって自分に縛りたくないもの、いくら執事でも。


「あら?シルバー様じゃないですか!どうなさったんですか?」


大げさに驚いてみせる真理亜。


「無理にそんな態度はとらないで。」


「無理にだなんて...。そんなことしておりませんわよ?国松さんはどちらに?」


「国松は会場準備。あなたのところもでしょ?」


「まぁそうですけど。」


上から目線。


媚びた笑い声。


誰にでも向けるわざとらしい笑顔。


つくられた性格。


この人はすべて母親譲り。


母親の方がマシだけど。


「用件はなんでしょうか?」


「あなたの母親、今どこにいる?」


「さぁ?」


真理亜は肩をすくめた。


「今日の後夜祭どうするの?」


「私はもちろん踊りますわよ。」


「あら、どなたとかしら。」


「葵様を狙いますわ。私にピッタリな方じゃないですか!」


え?


葵を....?


「そう。ではこれで、ごきげんよう。」


私は静かにドアを閉め、足早に立ち去った。


どうしましょう....。


私の予想通り魔の手がユリさんに忍び寄ろうとしている....。


-シルバーside end-
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