お嬢様の秘密
職員室に着いた。


「失礼しまーす。」


3人を代表して、玲央が声をかけた。


「ああ君たちか....。少し待っててな。」


そう言われて呼んできてもらい、出てきたのは、春日高校の校長だった。


「今からの授業はさぼっても何も言わないから、はやく校長室に入ってきなさい。」


「校長室ですか?」


全くためらわず夏菜が訪ねる。


「ああそうだけど...。何か不満でも?」


なんかその言い方イラっとするけど。


「あの....職員室って聞いたんですけど。」


「それは伝言ミスだ。さあ、早く来なさい。来客者を待たせる気か。」


軽く怒られた。


でも、来客者がいるとは聞いてない!


「俺ら....何か悪いことしたか?」


「まさかね....。」


心当たりは今の会話のやり取りを生意気とみなされるくらいだ。


「とりあえず入ろうよ。」


少しおどおどしてた私と玲央に比べ、しれっとしている夏菜。


やっぱ夏菜は心強い!!




私たちが校長室に入ると....。


「「何で親がいるの?」」


玲央と夏菜が口をそろえて呟いた。


だけどなぜかうちの親だけいなかった。


「君たち。ここは校長室だぞ!」


「すいません。」


私が代表して頭を下げた。


「校長、いいじゃないの。大したことじゃないでしょ?」


声がした方を見ると、ものすごくきれいな女の人がいた。


この方が来客者?


「しかしな.....。ここは職員室のとなりだからな....。」


校長が女の人に弁明する。


ん?


誰かに似てるような....。

< 4 / 312 >

この作品をシェア

pagetop