お嬢様の秘密
「本当にアイツよくモテるよね...。」


夏菜のお決まりの言葉。


でも顔は無理して笑顔を作っているように見える。


玲央にはホトホト呆れる。


「夏菜もそうじゃん?」


「ユリの方がモテてるよ!」


「何言ってんの?告白されたことなんて1度もないんだよ!」


今までで、玲央以外の男の子と話した記憶がない。


「..あのね、告白されたらモテるってことじゃないのよ...。」


なんか黙りこんじゃった....。


「か...夏菜?」


しばらくの間、私たちの間に沈黙が続いた。





「おーい!夏菜とユリ!なんだかんだ言ってるけど待っててくれてんじゃん。」


私が沈黙を破ろうとしたとき、玲央がやっと来た。


「遅いよ。玲央」


夏菜が冷ややかな声で返した。


「わかった、わかった。あ、時間。もう行くぞ!」


ちょっと気が済まないけど、私たち3人は校門へと向かった。





「あー来たわよ。あの子たち!」


そんな少しのんびりした声が聞こえてきた。


声の主はローゼ様。


「そうですね。じゃあ今から行きましょうか。」


「ローゼ様。こちらの方は?」


「あぁ...私の執事、国松ですわ。」


執事か....。


「私の車で行くから着いてきて。」


「「いいんですか!?」」


夏菜と私はまた、素直に驚く。


「あら。そんなに驚くことだったかしら?まあ気にする必要もなさそうね。はやく向かうわよ。おそらくこれに乗らないと目的地はわからないと思うし。」


「わかりました。」


「じゃあ少し歩いてもらうわね。だって公立高校に私の車が止まっていたらびっくりされるもの....。」


確かに。


まさかローゼ様のお車に乗るなんて...。



1分ほど歩くと、ホワイトのリムジンが現れた。


執事の国松さんは車のドアを開けてくれた。


車に乗るのにこんなに緊張をしたことないのに...。


私は少し緊張して車の中で一言も話せなかった。



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