Rain 2
『まぁまだ手術台におるわけちゃうねんからなんぼでも考えれるやろ。明日まで…それまでに何時間もあんねんから』




あたしが選ぶ答えは、あたしのこれからになる。


将来を大きく変える二つの道…。





『おれ、中学ん時お前のこと好きやったわ』



静かになっていた空気の中、陸は笑ってあたしにそう言った。



『えっ!?もういいって、そんなん慰めにもならんし。虚しいだけやん…』


『あほかほんまやって。でも何も言えんかったなぁ…淡い思い出や。だから遠藤には幸せなってほしいねん。一回は好きになった女やねんから』


『そっ…か。ほんまか嘘か分からんけど…ありがとう。あたし陸と友達で良かった。陸より絶対幸せになるわ(笑)見ててな』



あたしはいつのまにか泣きやんでいた。



『おー。まぁ俺より幸せは無理やと思うけどな』


『なんなん陸さっきは幸せかどうか分からんとか言ってたくせに』


『そんなことゆうた?空耳やろ』



あたし達はさっきまでの暗い雰囲気が嘘みたいに笑ってた。
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