Rain 2
『体調は大丈夫?』


『うん。なんとかこのとおりぴんぴんしてるよ』


『そっか…。明日…大丈夫?』


『あ……う…ん』





予感的中。


千春さんは気付いていた。


あたしの心の“揺れ”を。






『ねぇ、話したくなかったらいいけどもし話せるなら話してくれへんかな?今まで何があったのか』



千春さんのことは好きだった。でも…



『ごめんなさい…今は…言われへん。話したら長くなるし…1日じゃ足りひんと思うから』



あたしは笑ってそう言った。


でもそうじゃなかった。


本当は千春さんに話すことができなかった。


お父さんの立場もあったし…心のどこかでお父さんをかばっていたのかもしれない。
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