輪廻恋愛
恭介が感傷に浸っていると、前から走ってくる足音が聞こえてきた。
暗闇の中にいるせいか、辺りが静かに思えた。
数メートル先までしか見えないが確かにこちらの方向に近づいてくるのが分かる。
ただ違う方向から車が来ているのが分かる。
こちらはスピードが結構出ている。
遠くに聞こえていた音がどんどん近づいてくる。
おかげで足音は車の音で掻き消されれていた。
恭介が丁字路に差し掛かったところで車の光が見え、自分とは違う方向に走っていった。
しかし、その光の先には一人の女の子がいた。
「あぶない!!」
とっさに声が出た。