輪廻恋愛



向こう側で水たまりを跳ねる音がした。


優人はその音を聞いて喜んだ。


近くに人がいたことに。

だが……


人は現れず、その音はだんだん離れていった。


「ちくしょう!!なんでだよ?なんで電話の一本もしてくれねえんだよ…」


優人は独り言を続ける。


「ごめんな、憂美…。お前を護ってやることできなかった……!!」



一瞬だった。


雷が事故現場に落ちてきたのだ。



まるで、映画で見たことのある原子爆弾のように光ってすぐに落ちてきた。


あまりの速さに優人は何もできなかった。


優人はそのまま倒れこんだ。


< 33 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop