君が好き


「ねぇ日向、あれ見て!」


「は…?」



瞳に腕をグイグイと引っ張られてイラッとしながらも、指をさす方を見た




「…―っ!」



絶句した



驚きで二人から目が離せれなくなっていた



何で、何でここに…



しかもよりによってあいつと…



「日向、あれ日向の前の彼女さんだよね?で、隣は久しぶりに見たけど北条くんかな?
あの二人も楽しそうにアイス食べてさ、付き合ってるのかな!?」




興味津々そうな瞳はクスクスと不気味に笑いながら俺に聞いてきた



いや、その前に俺が聞きてぇよ…



和希と光、付き合ってんのか…?



確かに取ってもいいよ、とは言ったが…



まさか光が和希と付き合うことをこんなに早くOKするとは思っていなかった




俺は心の底では光はまだ俺のことを想っていてくれていると思っていた



せいぜいあと1ヶ月ぐらいは…





けど俺は甘かったってことか…ハハハ







「行こう、瞳…」



「いいの?
会いに行かなくて」



「会う必要がないだろ…」


「そう、まぁ日向がそう言うんなら、私日向を連れてあそこに行こうと思ってたんだけど止めとくわ」



ふふふ、と笑って歩き出した俺の後ろについて来た




あぶねぇ…




余計なことをされるところだった…



「日向、歩くの早いよ〜!」



「……」




瞳が言う言葉も無視して俺は下を向いて歩き続けた







…俺と光は完全に終わったんだな…





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