ノンシュガーに夢中





え?叔母さん?



紺野の叔母さん??




「うそ!?」


「全然信じないなお前。その人は正真正銘俺の叔母。ちなみに昨日暁が見たっていうのもその人。」



うそだー……。



「…その人の名前、漢字違うけどコンノだろ?」


「…………あ゛。」




コンノシズカ



こ、こ、紺野だ!!!!!




「うそ!!!ってことは紺野の叔母さん小説家だったの!!?」


「あ?あぁ、うんそう。」


「すごいな!!」



思わず力いっぱい言うと、紺野は私のことをふわりと抱き締めながら笑顔を見せる。




「…恋愛小説家でさ、あの人。そこそこ人気あるし面白いらしいから、昨日取りに行ってたんだよ。」




その後に続く言葉は、紺野の口からは聞けなかったけど



でも、聞こえた気がした。






暁のためにね。





「…ありがとう」


「ん?」


「読むね、これ。両方とも。」




ふにゃ、と笑うと、紺野も笑った。








「…別れんのは、無しね。」


「ふふっ…はーいっ」







ね、結局。




紺野は私に優しくて



私はそれも、ちゃんとわかってる。



ただのヤキモチがいけなかったそれだけだ。





だからこれからは、素直になって遠慮無しに言おうと思うの。




いっぱいいっぱい、伝えるね、君に。





「好きだよ紺野。」


「…ありがとう。」


「お礼!?」





…そんなとこも、好きだよ。






< 51 / 57 >

この作品をシェア

pagetop