モノクロの音色よ鮮やかに響け
【第三章】やっぱり彼は変人だ

1、仕事の楽しさを知る

川畑邸での仕事は、やりがいがあった。
毎回の日常的な掃除と、少しずつの大掃除。
それに洗濯と買い物。

最初の内はそれだけで手いっぱいだったが、段々と館が綺麗になるにつれ、時間配分や要領が良くなって来た。

私は、館が本来の明るさを取り戻して行くようで、嬉しかった。

リビングからは、いつも素敵なクラシック音楽が流れていて、
リビングのソファーには、いつも川畑が座っていた。

ピアノが埃をかぶってない所を見ると、使われているようだったが、川畑が弾いてる所をまだ見た事がなくて、いつか聴けるかと楽しみだった。

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