Tricksters



ちゃぶ台には、のりきらない程の料理。
……といっても駅前で買ってきた惣菜と所長がどっかから仕入れてきた寿司だ。

溢れた料理は、床に並べられた。




佐藤さんが、紙皿と箸を配置する。

歓迎会メンバーは、寝室から連れ戻された所長とユカリさん、佐藤さんたち怪しい三人に俺の六人だ。





普段買わないような、プレミアムな缶ビールのプルトップを押し上げた。


皆がビールを持つと
ゼン所長は、大げさな咳払いをした。


「えー、トリックスターズ販売促進部の諸君アンド秘書のユカリさん。

今日は、我が社でも特に異彩を放つ販売促進部に新メンバーが加わった事を祝して歓迎会を行う。

淳一、何か一言どうぞ」


「異彩って、所長が一番の異色だよな……かなり毒々しい…………」


一同、シンと静まり返る。


「淳一くん、違うだろ? 
『みなさん、よろしく』とか言っちゃう"一言"が欲しかったんだけどっ!」


所長は、コソコソと俺に耳打ちする。




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