おかしいよ
「あいちゃん」
ふわっと笑うその笑顔が
ボンッと赤くなるあたしを
覗き込んで可笑しそうに笑ってた
「..知ってたんですね」
「当たり前」
「...」
黙りこくるあたしを
もう1度覗き込んで
先生はあたしの頭の上に手を軽くのせた
くしゃくしゃっとあたしの髪を
さわって
「可笑しいね、あいちゃんは」
と気ままに笑い
「でも課題提出は時間内に、ね?」
とまた意地悪く笑って
今度こそあたしの声が呼び止めないで
先生は階段を降りていった