太陽のキセキ


小学生呼ばわりされ早苗の機嫌がさらに悪化した。

だがこれ以上河先に馬鹿にされたくなかったのか、大人しく席に着く。

心吾も満足げに席に着いた。



「黒板も歓迎会らしくなってるな。・・・田中か?」


「池沢くんもです。」



このクラスに美術部は田中ちゃんだけだから、涼の名前がでて河先がびっくりしたような顔をした。


「へぇ、池沢もか。二人ともご苦労だったな。」

河先は嬉しそうにはにかむ田中ちゃんと興味なさ気な涼を労(ネギラ)った。



「んじゃ、そろそろ転校生呼ぶかな。」


ザワザワと教室がざわめきだす。

そりゃあ美少女って聞いちゃあ気になるよな。

俺的には早苗みたいなヤツじゃなきゃどんなのでもいい気分だ。

あぁ、やっぱり田中ちゃんみたいなおっとりとした子がいいかも。


< 17 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop