第2話 魔法使いカリザの店**

初対面



女の名をアイビィ。
男の名をアユサ。



その新たな仲間を加え、翌朝オレたちはある場所へと向かっていた。

その場所とは…−−





それはシュウの一言から始まった。


「今後の方針が決まったはいいが、こんな傷だらけな状態でもどうしようもないし、あいつの店に行こう。」

シュウは朝日を眺めながら言った。シュウの顔が眩しく照らされている。あれからまだ数時間しか経っていない。

シュウは背伸びをした際、折れた足が引っ張られたようで痛そうに顔を歪めた。


「お店…?病院じゃなくて?」

アイビィは不思議そうに尋ねた。



そりゃ疑問に思うのは当然だと思う。こんな大怪我を負った団体が行くべきところは、普通、病院である。

でもそれはあいつの店を知らない場合だ。



「ああ、そうか。2人は知らないんだよな。」

シュウは組んでいた手を解いて、アイビィの方に振り返った。


「ここからちょっと遠いんだけど、昔世話になった自称魔法使いの店だよ。」

と、白い歯を見せて笑った。


「魔法使い…?」

アイビィは何とも訝しい顔を浮かべた。


「ま、会ってみりゃ分かるって!つーことで、あと1時間したら出発な。」

ベッド横の棚に置いてあるサングラスに手を伸ばしながらシュウは言った。




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