愛してるんだよ。
『サクちゃんが、天の邪鬼だって話』



とつっけんどんにそう言って、おにぎりにかぶりつく。



「奏、お昼ご飯まだだったの?」



そう聞くと、食後のデザートよ!!とまた一口かぶりついた。



デザートがおにぎりって…



多分、私と同じ事を思ったカズと目が合って、笑った。



『サクちゃんが笑ってる…』



とビックリした顔で私を食い入るように見た奏。



「見んな!!」



と隠すと、その隠した手をカズがほどいた。



バンザイをした格好がすごく間抜けで



離せ!!



と、もがいているにも関わらず振り解けないのが悔しかった。
< 196 / 370 >

この作品をシェア

pagetop