愛してるんだよ。

夏男、16歳。

梅雨も明けた7月。



暑くて茹だってしまいそうで、机の木の冷たさにへばりついていた。



マンションでは、クーラーをつけているけれど、この学校は教室にそんな設備は施してない。



「暑い…溶ける…」



『お前は本当に暑いの苦手だな。』



とノートで私を仰ぐカズ。



「あんたの寒さ嫌いに比べたら、可愛いもんだと思いますが?」



『あれ?曇ってきたな。』



「その交わし方微妙よ?」



『ほっとけよ』



「はぁ…」



暑さに加えて、少し厄介な事が頭によぎった。



7月7日、カズの誕生日。
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