激甘王子様


机に肘をついてボーと外を眺める。


灰色の空に、バケツの水をひっくり返したかのような雨。


はぁぁーと深い溜息が零れる。


雨は嫌い。


気持ちまで暗くなるから…。


それに


こーゆ大雨の日に限って…



ゴロゴロドッシャーン



ピキーと空が光る。


「きゃああーっ!!!」


両手を耳に当てて塞ぐ。


やめてやめて


「宮川さん?」


ごめんなさいごめんなさい


「宮…「もうしないから許して下さい」


「宮川さん?」


目を開けると、先生の心配した顔と周りを見渡せばクラスメートの視線。




あたしったら授業中に…


「す、すみませんでしたっ!!」


深く頭を下げると


ゴツン


机におでこがあたった。


それと一緒に一瞬静まりかえった教室に、ブハハと大きな笑い声。



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