ロサは侍女になることにした
「机に何か置いてある…、手紙と…わぁ、お花に木の実まで。」
梅燕より遅れて飛舞も部屋に入った。
「律儀なやつだ。」
「ふふ、あ。手紙があったんだ♪『飛舞、梅燕へ』って書いてあるよ。」
蓮芽は手紙を丁寧に開いた。
「飛舞、梅燕へ…世話になった。私の事を気遣ってくれてありがとう。私の気持ちが花と木の実のお返しで物足りないかもしれないが受け取ってくれると嬉しい。何も言わずに出ることになってしまったが、本当に助かった。ありがとう、いつかまた会おう。…ロサ・エディータ」
「何か言いたそうだな?」
手紙を読み終えた梅燕が、手紙をたたんでそっと机に置いた。その時の顔が少し寂しいような気がして、飛舞は梅燕に問う。
「うーん、見送りをしたかったかな?って」
梅燕は俯いた。
「まぁ、またそのうち会える。」
俯いた梅燕の頭を優しく撫でた。
「会えるかな…」
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