ラブ★シックネス
『…バカじゃないの。』
自然に、笑顔が溢れてくるんだ。
足を踏むとか、ショボいことしかできないアイツに。
『“俺の大切な幼なじみに何するんですか”ぐらい言って、水ぶっかければよかったじゃん。』
「俺がそんなことできるわけないでしょ。」
そう言って、いつもみたいに掴めない笑顔で笑って。
アイツは、横顔を見せたまま、小さく息を吐いてみせる。
あたしはそんなアイツの横に、小さく腰かけた。
『…颯、ヘタレだもんね。』
結局、なにも変わっていないんじゃん。