ラブ★シックネス



アイツの気持ちが、痛いくらいに突き刺さる。

嘘じゃないってことくらい、あたしにだってわかっていた。



「…ごめんね、みぃちゃん。」



そう言って、アイツはあたしの身体をゆっくりと剥がして。

困ったように、寂しそうに笑う。



「今、どうしても伝えたくなったんだ。」



アイツはそのまま、温もりだけをあたしに残して、教室から出て行った。



“一生懸命になっても、相手が一生懸命になってくれなかったら?”



…いつだって、颯を傷つけるのは、あたし。



























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