ラブ★シックネス



わかってるくせに。
わかってるからこそ、颯は余裕を見せながら笑っていて。



大して鋭くもない睨みを利かせるあたしに、こう呟いたんだ。



「――俺は、みぃちゃんに会いたかったよ。」




―…教室じゅうが、ため息のような歓声で渦巻いた。



いつの間にかあたしは、颯に肩をふわりと、抱き寄せられていたから。



『……っ』



染まる頬。
ざわめく観客。


颯のワイシャツの第2ボタンが、あたしのおでこのすぐ側にあった。



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