社長の溺愛



お気に入りなのか『なっちゃん』を褒めると嬉しそうに笑う


ああ…可愛い



「で、何を褒められたの?」



「えっと……あ、お仕事凄いねって!」



「よかったな、嬉しい?」



「うん、慎とのお仕事褒めてくれたんだもん」



翼はちょくちょく俺を喜ばせる発言をする


おかげで俺は毎日ポーカーフェイスが崩れそうだ



ガンッ……



「翼ちゃ~ん♪」



うっわ、お邪魔虫…こと馬鹿な幸弘が豪快に扉を開けて入ってきた



そういえばいつも一緒に社長室にくるはずなのに




いつもなら幸弘になんかしら反応を見せる翼が今日はちらっと見るだけで何故か小声になった


「幸弘くんね、女のひとといたの」



俺の胸板にぴったりとくっつき顔だけ上げて小さく喋る



…………女のひと…?



「ん?翼ちゃんどうしたの~?」



反応の薄い翼に疑問をぶつける幸弘



「ねぇねぇ、慎」


翼はまたもちらっと振り向くだけで俺に話しかける





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