社長の溺愛

距離って大切だよね




金曜日の夜、マンションまで迎えにきた私服の秋也


「翼ー?準備できたか?」



「……うさ…ぎ」



「ん?うさぎがどうかしたのか」



翼の部屋…というか翼の物が置いてある部屋に見に行くと


既にカバンに服やら教材やらがしっかりとつめられている


しかし肝心の翼はうさぎの抱き枕を抱いてぽつんと立っているだけだった



「うさぎがね、1人ぼっちになるの」



まぁ、翼も俺も家を空けるわけだからな


うさぎの抱き枕は身長が158cmしかない彼女が持つと、だらんとしている足が床に着いてしまってる



「じゃあうさぎは持ってきな?」



「いいの…?」



「あぁ、うさぎも翼といたいって」



「じゃあ一緒にいる」



ギュッとうさぎを抱きしめた翼はカバンと一緒にリビングに行く




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