社長の溺愛



―――――――……

―――……


そして、現在に至る


青々しい空の下に俺は立っている


いくら休暇だといえ、ここに来るまでは本当に大変だった



一週間、死ぬもの狂いで働きつめた



「あぁー……」


と何とも気の抜けた声を出しながら首を回せば疲れがとれていく


少し遠くにはまだ俺の存在に気づいておらず、白いシーツと格闘している愛しい陰



緑を踏みしめるようにして歩みを進めれば陰が動く



足の動きはどんどん早くなり、思わず駆け足になる


シーツに隠れていた小さな身体がひょっこり現れた


きょろきょろと周りを見渡す仕草をする彼女



「……………翼っ!」



彼女の綺麗な瞳に俺の姿が映る


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