社長の溺愛



――――……


ついた先はここ、“軽井沢”にある数少ない高級ホテルだ


入り口で下ろされた俺たちに運転手はドアマンに荷物を渡すと、先ほど同様に素早く去っていった


「お帰りの際はお手数ですがお電話を」


そんなことを去り際に言っていた


既にスイートに予約をいれておいたため、チェックインをしてカードキーをうけとった


最上階へと上がるエレベーターの中、俺たち二人は何故だか終始無言で手を繋いでいた


軽快な音が最上階を知らせる


不自然に繋がれた手を引きながら一つの隙間にカードを滑らす


さすがは高級ホテルのスイートなだけあってすばらしい景色が広がっている



しかしそんなものに目を配ってる暇などない


少し強引に翼を引き寄せて抱き上げた


「慎……?」


警戒したように瞳を揺らす彼女をそのままに、寝室へと脚を伸ばす



< 393 / 413 >

この作品をシェア

pagetop