また明日
永久の事好きって
いつも言ってたけど
本当は
そんなに簡単に
たくさんたくさん
言ってはいけなかったかも
知れないね。
でも私はバカだから、
分かんなくて
いつも永久に喜んで欲しくて
何度も口に出してた。
それが永久の心を
痛めてたなんて
辛い思いをさせてたなんて
知らなかったよ。
もっと早く
もっと早く
知っとけば良かったんだ。
あまりにも
知るのが遅すぎた。
全部私のせいで
ソレは真実です。

ごめんなさい。

「最低!」
パンッって
何かを叩く音。
私はその音で起きた。
「痛ェ……。」
永久の声。
私は何の音か理解した。
最低って言ったのは
きっと櫻さんだ。
「永久っ!」
「由亜…」
永久の頬が赤い。
やっぱり。

櫻さんにビンタされたんだ。

「永久、頬が赤いよ。」
「由亜、気のせいだよ。」

気のせいなわけ…
無いじゃない……
「永久…。」
気付いたら
涙が出ていた。
なぜ永久の頬が赤いのか
なぜ永久が叩かれたのか
すぐに分かったから。
私のせいだ。
「ごめ…なさ…」
「由亜!?」
私は泣いていた。
静かに泣いていた。
「私の…せいで…」
「違うよ。」
「え?」
永久は微笑んで続けた。
「僕が決めたんだ。」
「え…?」
「由亜が好きだから
 君の隣には居られない。」
「そう言ったの?」
「うん。」
「そしたら?」
「そしたら俺最低だって。」
永久は寂しそうに言った。
「俺、最低かな?」
「最高だよ!」
「本当?」
「本当。」
「ありがとう。」
「こちらこそ。」

そして私達は
キスをした。

とても幸せな朝だった。
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