部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

佐紀たちは、通路の隅で、三田の周りに、
集まっていた。


  「やったぁー、優勝だぁ」


皆、嬉しそうな顔をしていた。

三田は、皆を見回し、


  「よーし、よくやった。
   第一段階、クリアだな。

   しかし、まだ、先は長い。
   浮かれてなんか、いられないぞ」


全員が、気を引き締め、うなずいた。


  「今回は、ゾーンの出番は、無かった。
   しかし、これは、秘密兵器として、
   持っておくことにする。

   県大会になれば、もっと強い相手が、
   出て来るからな。

   その時のためにも、
   いろんなパターンを、練習する。

   まだまだ、やらねばならない事が、
   イッパイあるぞ。
   いいなっ」


  「はいっ」


  「よし、解散」


雅美は、嬉しそうな顔をして、
小さく、手を叩いた。

それを見た、三田は、


  「まあ、今日だけは、許す。
   喜びを、噛み締めておけ。

   それが、県大会で、悔し涙に、
   ならないようにな。

   明日からは、また気合入れて、
   やるぞ」


  「はいっ」

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