部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

坂井は、佐紀の方を向くと、


  「サキ!、やったなっ」


  「ありがとうございます」


  「ソノも、ユリも、ミヤも……」


坂井は、一人一人の名前を、挙げて行った。


  「ワシは、嬉しい。

   お前たちと、出会うことが出来て、
   ホントによかったと、思ってるぞ」


坂井の喜び様は、相当なもので、
放っておけば、
佐紀に抱きつかんばかりのモノだった。

さすがに、抱きつきはしなかったが、
一人一人の手を取り、大きく振った。

佐紀たちは、ようやく自分達が、
どんなに大きなことを成し遂げたのか、
理解した。


坂井の喜びが、一段落すると、
佐紀たちは、1列に並んだ。


  「今日は応援、
   ありがとうございました」


  「ありがとうございました」


と、皆に、お礼を言った。



すると、須藤が出て来て、


  「今日は、来てよかったよ。

   ヤァの、言う通りだったね。
   こんな瞬間に、立ち会えるなんて、
   ホントに、ホントに……」


須藤は、ハンカチで、目頭を押さえ、
後は、言葉にならなかった。


須藤は、涙を拭くと、


  「それと……」

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