部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

佐紀は、目を下に落とし、ポツリと言った。


  「まだ、来てない」


  「そう」


しばらく、沈黙が続いた。






梨沙が、強い口調で、沈黙を破った。


  「別に、ユリのせいじゃ、ないのに。

   サキ、ちゃんと、言ってる?」


  「言ってるよ。
   でも、聞いてくれないんだから。

   それに、これは、ユリが自分で、
   乗り越えなきゃならない事だと、
   思うんだ」


  「うーん、そうかもね」


そして2人は、また、黙ってしまった。

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