部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

佐紀は、傍目にもわかる程、落ち込んでいた


  「あなたのせいじゃ、ありませんわよ」


  「そうだよ。
   私だって、ダメだったもん」


  「うん。でも…………」


  「ウチ、出てなかったから、
   何も、言われへんのやけど、
   ええやん、負けたって。

   これは、事故やん、そう、事故」


  「そうだよ、たまたま、
   負けただけじゃん」


  「次は負けないように、頑張れば、
   いいことですわ」


2年生がみんな、寄って来て、
代わる代わる、佐紀を慰めた。

歩美が、


  「さっ、練習、始めようか。
   1年生も、いることだし」


  「うん、わかった」


大きな声で、歩美が、


  「さあ、練習、続けるよぉー」


練習が、再開された。



深刻な顔で、佐紀達と話していた三田だが、
背を向けた途端、笑顔になって、
帰って行った。

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