僕等は野良猫





「説明してる暇はないぞ」



比奈は


庵に近づいた



「あの人が庵を縛ってないのがムカつくが。有り難く利用させてもらう」


「‥なんで、縛らなかったのかな」


「分かってたからだろ。誰かが、庵を助けにくることが」



比奈は


庵にナイフを


渡した



「護身用だ。自分の身は自分で守れ」


「あぁ」


「お前は庵と一緒な」



僕はグイッと


庵の胸に


押し付けられた
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