僕等は野良猫


『‥きっと玖音達は見つけるよ。庵のこと』


「俺バカじゃねぇからな。その時は素直に従うよ」



庵はそう言うと


口に人差し指をあてた



…黙れってことかな?



僕は静かに


様子をうかがった



すると…



「‥庵。何をしている」



姿を現したのは‥


父だった



「何もしていませんよ。ただ空を見たかったので」


「‥そうか。ならばなるべく早く戻りなさい。玖音が君を探している」



それだけ言うと


暗い建物の中に


消えていった



「俺も行くわ。またな、浬音」


『うん…』
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