僕等は野良猫


「あ、猫に食べさせたらアカンか」


「にゃ」


「んー、ほな仕方ないなぁ。これなぁ、浬音って女の子がよう来よったんや」


「…にゃあ」


「可愛ええ子でなぁ、初めて来はった時は、えらい悩みよった」



柏は僕を撫でながら


クスクス笑った



「ええ子やったんになぁ…会えんのが、寂しいわぁ」


「にゃー…」


「お、すまんなぁ。なんでもないわ」



柏は僕を抱き上げ


二階に向かった



翆羽の倉庫は


二階建てで


かなり広い建物



中は住みやすくなっていて


普通の家みたいだ
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