シャイニング・ライト
「違うよ。これからのことを考えてたんだ。どうするかって」

 「私も力貸すよ、私達もう仲間みたいなもんでしょ?」

 「・・・あ、ありがとう。嬉しいよ」その言葉は本当に嬉しかった。「その言葉で少

し救われたよ」

 「何かあったらなんでも相談してよ、何言ったって誰にも言わないよ。話すだけで心

の重みが紛れることもあるでしょ?」

 「うん・・・サンキューな、桜井」

 晃は涙を浮かべながら言った・・・。本当に嬉しかった。この子は真剣に心配してく

れている。やっぱりいい子だな、と思った。

二人は校門まで出てきた。お互いに家がまったくの別方向にあるため、校門でお別れ

だった。

 「それじゃ伊藤君、また明日ね」

 「うん、また明日」後ろ髪が引かれるような想い。離れたくない気持ちを無理矢理抑

える。

 「もう死ぬなんて考えないでね」
 
 「しないよ、誓ったばかりじゃないか、生きるって。生きて良かったって思いたいし

ね。それに友達も出来たし。俺がこう言っても信用できないよな」

 桜井は笑顔で「そんなことないよ!変なこと言ったね、ごめんごめん」と微笑む。

 「それじゃ帰ろうか。じゃあね伊藤君」

 「さよなら」

 と言って二人は校門で別れた。晃は、去って行く桜井の後ろ姿に小声で呟いた。


 「・・・・・・。-ゴメンな、桜井」

 

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