維新なんてクソ食らえ後始末が大変でしょ、手代木の巻き
雑木林の入り口に立っている見張りが提灯を大きく左右に動かした。


影山が緊張して言った。


「来るぞ」


手代木は刀の柄を握った。


一団の馬車の音が近づいてきた。


彼らの前に来たとき、仲間の一人が嘆願書を持って、先導の馬の前に飛び出した。


前の警備の馬が止まり、続けて内務卿の馬車も止まった。


仲間は警備の者に嘆願書を受け入れて貰うかで揉め始めた。


パンパンと銃声が鳴った。


仲間が馬車に向けて発砲した。


手代木と影山は馬車に向かって薮から飛び出した。
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