維新なんてクソ食らえ後始末が大変でしょ、手代木の巻き
少し大きな子が警官の前に立った。


「母ちゃんが小学校は金がかかるから行かなくていいって言ったもん」


手代木はあ~と思って額に手をあてた。

警官は薄ら笑いを浮かべた。


「子供は正直だな。
手代木さんよ。

一緒に警察署まで来て貰おうか」


官憲が手代木の腕を掴んだ。


手代木はその手を捻り上げた。


官憲が痛いと悲鳴を上げた。


「おぃ!

これ以上、やるとこの子供らも連れていくぞ!」


官憲が近くに居た一人の子供を抱えた。


手代木は官憲の腕を放した。


官憲は手代木を両脇を抑えて警察署へと連行して行った。


葵が悲しい目で見送った。


太郎とその母親もその後ろ姿を見送った。
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