純恋〜スミレ〜【完】
「ごめんね、待った?」
「いや、今来たとこ」
駅前公園のベンチに座っていた優輝に駆け寄ると、優輝は柔らかい笑みを浮かべた。
入院中は毎日お見舞いに来てくれたけど、退院後にこうやって外で会うのは初めて。
隣に腰掛けて、買ってきたホットコーヒーを優輝に手渡す。
「はい、これ」
「おぉ、ありがとな」
「ここで、優輝と出会ったんだよね……?」
「あぁ。小銭がなくて困ってる俺に、純恋がコーヒーをくれたんだよな」
缶コーヒーのプルトップを引きながら、優輝は懐かしむようにそう言った。