わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
わたしたちはまだ、おなかの中の赤ちゃんが男の子か女の子か聞いていなかった。


生まれてからのお楽しみにしておきたかったから。



「男の子と女の子どっちだろう・・・?」

晃司くんは言った。



「晃司くんはどっちがほしい?」

わたしはたずねた。



「うーん、」

晃司くんは少し考えてからこう答えた。

「どっちが生まれても嬉しいな。男の子が生まれたら、一緒に山とかに探検に行きたいし、女の子が生まれたら、かわいい服とか着せてあげたいし。」



「どっちが生まれるかは、生まれてからのお楽しみよ。」



「うん、そうだね。あのさ、由衣ちゃん・・・、」



「なぁに?」



「大好きだよ。」



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