わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
「あのさ、」

晃司くんは言った。

「おれ、望月さんといると、なんか楽しいんだよな。

言葉で説明するのは難しいけど、一緒にいたいって思う。

それだし望月さんには、絵っていう好きなことがあって、それに向かってまっすぐっていうか・・・。

おれ、望月さんのそういうところに惹かれたのかな・・・。」



「うん・・・。」

わたしはうなずいた。



「望月さんはおれのこと、どう思ってる?友達くらいにしか、思ってないかな・・・?それとも、ただのとなりの席の人かな・・・?」





晃司くんに問いかけられ、わたしは考え込んだ。




晃司くんと出会ったばかりの頃、晃司くんはわたしにとって、ただのとなりの席の人だった。


それから顔見知りになって、意識しあいつつ、友達みたいな感じになって・・・。


でも心の奥では、自分の本当の気持ちはずっと分かっていたのだと思う。



< 17 / 126 >

この作品をシェア

pagetop