わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
学校の昼休みのことだった。


クラスメイトで友達の梓がわたしを心配して、話しかけてきた。


「ねぇ、最近体調悪そうだけど、大丈夫?」



「うん。なんか理由は分からないんだけど、この一週間くらい体がだるいんだよね。」

わたしは答えた。



「おなかこわしたとか?」

梓と一緒にいた美里もたずねた。



「ううん。」

わたしは首を振った。



「夏バテするには早いよね。」

梓は言った。



「うん、そうだよね・・・。」




そのときだった。


突然、美里が深刻な顔になった。



「ねぇ、由衣、ちょっといいかな・・・?」



「うん、いいけど・・・。」


わたしは美里に連れられて、教室の外に出た。


梓も何事だろうかと、ついてくる。


< 34 / 126 >

この作品をシェア

pagetop