わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
その時、院長先生がカーテンの向こうからこうたずねてきた。


「赤ちゃんを見ますか?」



「はい・・・。」




院長先生がカーテンを開けてくれたので、わたしは涙でかすんだ目で、モニターに映った画像を見た。





わたしのおなかの中の画像。


その中には、豆粒くらいの大きさの小さな赤ちゃんがいる。


わたしは目を大きく見開いて、画像を見つめた。




赤ちゃんは今、わたしのおなかの中にいる・・・。


赤ちゃんは、わたしのおなかの中で生きている・・・。


小さな小さなわたしと晃司くんの赤ちゃん・・・。





内診のあと、わたしは院長先生から、赤ちゃんについての説明を受けた。


現在、妊娠六週目だということ。


そして今後のこと・・・。


一通り説明が終わってから、美里と梓も診察室の中に入ってきた。




「出産については、まだ決められていないようですが、まだ未成年ですし、相手の方とご両親とよく話し合ってから決めて下さい。」

院長先生はわたしに言った。



「はい・・・。」

わたしは、小さくうなずいた。


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