わたしがお母さんになった日 ~16歳の妊娠~
「一体、何を寝ぼけたことを言ってるんだ。」

お父さんは怒鳴った。

「高校をやめる?まだ16歳で、子供を産むだと?あいつが18になったら、あいつと結婚するだと?」



「わたしはもう決めたの。何が何でも産むの。」

わたしは断固として主張した。



「人、一人育てることが、どれだけ大変なことか分かってるの?」

お母さんは厳しい口調で言った。

「どんなに子育てが大変でも、赤ちゃんを途中で投げ出すことなんて、できないのよ。
まだ由衣は子供よ。赤ちゃんを産んで育てられるなんて、本気でそんなこと思ってるの?」



「わたしはお母さんが考えてるほど子供じゃないよ。ちゃんと赤ちゃんのことを考えてるの。それは晃司くんだって同じ。」



「父さんは許さないぞ。子供は諦めろ。自分のこれからの人生を真面目に考えろ。」



「真面目に考えてるよ。だから産むって決めたの。」


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