子育てパニック






そして大和をリビングに放置し、寝室まで行き斗真を寝かせる。






「あやのー」



「ん?」






シングルベッドを最近は斗真と二人で寝ているが、やはりシングルだと狭く感じる。






しかも斗真は寝相が悪いから、腹やらいろいろとバイオレンスに痛め付けられてしまう日々を過ごす私。






1回耐えられず、ベッドの下で寝たら朝起きた時に斗真からの猛バッシングをうけたのだ。






「あやのはおれとねるの!」






彩乃は君と寝たら安眠できないのだよ…(涙)






しかし4歳児に通じるわけもなく、解決策は姉貴に大きいベッドを買って貰おうと自分で決めた。






ダブルなんてこの部屋に置いたら、狭い家がもっと狭くなるというのに。






私には安眠が大事なんだ!






というわけで、まだベッドはシングルなので安眠できる日を夢みつつ私は斗真の隣に横になった。






「おれ、ともだちできる?」




「あした?」




「うん。ともだち。」






5月だから、グループは出来上がってるかもしれないもんね。






転校生気分だよね、斗真としたら。







「大丈夫。斗真は元気でみんなと友達になろーって言ってごらん?そしたらすぐ友達できるから。」




「ほんと?」




「本当。斗真が頑張れるように、彩乃が明日美味しいお弁当作ってあげるから。」




「あやの!やくそく、だぞ!」






おー!お弁当でだいぶテンションあがったみたい。




よかった、よかった。






「約束。ほら、もう寝よう。」




「うん!おやすみ、あやの」






斗真のお腹を布団の上からトントンと規則正しく叩いていくと、すぐに寝息が聞こえてきた。




私の手を強く握りながら眠るのは、斗真の癖になりつつある。



おやすみ、斗真



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