無人島殺人事件


ジャポニカ保健機構の求人は、面接枠が残りの一つだった。


担当者の方には運がよかったですね、と言われた。


オットーはその日、求人に応募する気などなかったので、運がいいのかどうかよくわからない。


ただ、これも何かの縁と思い、その求人には行くことにした。


一ヶ月経ち、その求人の面接の日になった。


履歴書とボンジュール職業紹介センターの紹介状を封筒に入れ、その封筒を鞄に入れて家を出た。


この求人の変わっているところはドライビングライセンスなどの身分証明書が必要な点だ。


なんでもジャポニカ保健機構の建物に入るのに必要らしい。


ジャポニカ保健機構の建物に入ったことなど一度もない。


予定外の面接だったが、オットーは少し楽しみになってきた。
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